神宮院は最澄(伝教大師)が開基、創建した天台宗の霊跡です。今の時期800本の梅が咲いています。
天台宗の開祖、最澄は804年、桓武天皇の命で唐の国へ渡る際、宇佐神宮に詣でたところ、当時香春明神と呼ばれていた神宮院に行くようお告げがありました。最澄は遣唐使として渡唐し、805年帰国して天台宗を開きました。
814年唐への渡航の無事と天台宗開創のお礼のため、香春の地を訪れた最澄は、七昼夜護摩石で法要を行いました。
すると香春岳の峰に紫の雲が現れ、今まで荒れ果てていた山に草木が生え、農作物も豊かに稔り、悪い病気も無くなりました。
そこで最澄はこの功徳を永劫に残すため、梵字を刻み、寺院七塔を建て、賀春山神宮院としました。
また、延暦寺の別院とすると同時に、比叡山の山王権現を香春岳の頂上に迎え、神宮院の守り神としました。
以来、院は何度となく戦にあいましたが、江戸時代豊前小笠原忠雄公が再建し栄えました。