いとだの駅長は第790回例会・英彦山探鳥会の担当だった
日本野鳥の会筑豊支部の英彦山探鳥会が2月23日(月)開かれました。筑豊支部が開催した790回目の探鳥会となります。自然豊かな英彦山では毎月探鳥会が定例で開かれています。本日は6名の方が参加しました。
2月の担当は私で、私の勤めの関係で毎年2月の平日(月曜日)に開催しています。朝9時にJR彦山駅に集合し、自己紹介や打合せの後、本日の探鳥地(旧道コース)に移動します。
もう30年以上前にバスも通らなくなった旧道へ、鍛冶屋バス停付近から入りこみます。早速、野鳥が姿を現しました。 日本で一番小さなキツツキでコゲラです。
しばらく歩いていると、石畳や石段の石の道が現れます。古道(旧参道)でしょうか、そこを登ることにしました。急な斜面もあり、息が切れます。
自然の豊かさ、歴史の重み
途中に庚申塔があり、側面に刻まれた年号は何と寛政六年とあります。11代将軍家斉の頃、松平定信の寛政の改革の時代です。
山椒食いと大木が出現
檜の頂きにサンショウクイ(亜種リュウキュウサンショウクイ)が止まっています。 この鳥名の由来は鳴き声が「ぴりり、ぴりり」と聞こえるから 「山椒は小粒でもぴりりと辛い」です。 リュウキュウ(琉球)が示すとおり九州より南に生息していましたが 近年は九州でも周年見ることができます。 古道の両側に宿坊の痕跡があり、 庭と思しきところに大きな木が何本もあります。
左がタブの木、右がウラジロガシです。
先の庚申塔と同じく数百年も古道を行き来する修験者や参拝者を見守ってきたのでしょう。
英彦山は鳥獣保護区でもあり、鹿は安心しているのでしょうか、小鹿を連れいて、冬場は餌になる草も少なく笹を食べています。
この銅の鳥居は奉幣殿への玄関口であり、数十年前はここにもお土産物屋さんが数軒あったとのこと。柚子の香本舗さんも今は彦山駅近くに移られていますが、かってはこの地が創業地であったのでしょうか?
ミヤマホオジロは冬鳥でホオジロの仲間、黄色のお顔が愛らしい。
ウソが出ましたよ。ウソですよと冗談のような会話が交わされ、写真をパチリ。鳴き声はフィーフィーを口笛のような声です。
上がジョウビタキの♂です、頭の一部に枝が被っていますが、証拠写真にはなります。もう1枚はホオジロで顔が淡い色をしていますので♀でしょう。
一服、一腹、ちょうど昼食の時間となり、宿坊があったであろう草むらに腰をおろす。上仏来(かんぷく)山が左手に見える。戦国時代、大友氏と戦ったとき本陣が置かれた場所だ説明をしていると、ゴジュウカラやイカルの声が下の方から湧いてくる。 今日の探鳥会では22種の野鳥と出会えました。 セグロセキレイは日本だけにしかいない固有種。 日本野鳥の会筑豊支部は英彦山を掛替えのない財産だと位置付けています。 英彦山で行う探鳥会を毎月定例とし、場所は一定でしないで西は岳滅鬼周辺から、 東は豊前坊、鷹ノ巣山麓まで其々会場を替えながら、 今日のように旧道や古道を歩いたりしてバードウォッチングを楽しみ 7月にはゴミ拾いを行なったり 頂上のバイオトイレのメンテナンス支援も行なっています。 詳しい活動内容は「日本野鳥の会筑豊支部」ホームページをご覧ください。 英彦山の自然や歴史ある史跡、風土を大切に!